開発実績

社内ルール問い合わせチャットシステム構築

  • 対話型AI
  • クラウド
  • チャットシステム
  • 研究開発(R&D)
  • Azure
  • Azure OpenAI Service
  • Azure Cognitive Search
  • on your data
  • GPT-4

システムの特徴

  • Azure OpenAI Service(モデルGPT-4を利用)により自然言語でのチャットが可能
  • 自社保有しているデータをチャットの回答に組み込みが可能
  • Microsoft Teamsでユーザーは簡単にチャットが利用可能

開発の背景

ソフテムは経営方針の重点施策に「対話型AIの活用」を掲げています。
そのため、対話型AI技術の構築実績とノウハウ蓄積を目指して研究開発を始めました。
自社製品のコールセンター業務や社内業務の効率化、新規顧客の獲得などに向けた基盤作りの狙いもありました。

研究開発では、社則や社内ルールのデータを利用して社員向けのチャットシステムを構築しました。

開発における課題

  • AIプラットフォームを利用してシステム構築コストを抑えつつ、要件を実現できる技術方式を選定する
  • チャットシステムは回答の正確性が重要な成功要因となる。そのため、回答の精度向上への施策を行う
  • ユーザーが使いやすいインターフェイスを提供する

課題へのアプローチ

システム構築

ChatGPT APIとAzureOpenAI Serviceを比較検討していましたが、ちょうどAzure OpenAI Serviceで独自のデータが使用できる「on your data」がリリースされました。
この機能はほぼノーコードで独自のデータをGPTモデルに参照させることができました。
そのため、「on your data」を利用してチャットシステムの構築を実施しする方針としました。

回答精度向上

サービス提供前にエンジニアによる事前検証を行い、使用するGPTモデルの種類やセマンティック検索の有無が回答精度に与える影響を評価しました。
その結果を元に、研究開発の予算内で最も回答精度が期待できる構成設定を実施しました。

ユーザーインターフェイス

業務利用しているMicrosoft Teamsをユーザーインターフェイスにするため、Microsoft Power Virtual Agentsを使用してTeams向けのチャットボットの作成をしました。

効果

1カ月間の実証実験を行いました。
ユーザー評価アンケートでは、7割がほぼ期待通りの回答だったと評価されました。
一方、期待通りではなかった要因は、そもそも保有していない情報への問い合わせが大部分であったことです。

今後は、参照するデータをさらに拡充することで、より実用性のあるチャットシステムの構築ができると実感しました。
また、このチャットシステムの基盤に保有するナレッジデータを組み込むことで、ナレッジ共有システムを生み出せる可能性も感じました。